Yaya’s Song Vol.4 全曲解説!【パート2】

Posted in: アルバム, 菅原敏

おはようございます。敏です。

昨日に引き続き、本日もニューアルバム「Yaya’s Song Vol.4」の曲解説をしていきたいと思います。

「4.蘇州夜曲」

佳代ちゃんのリクエストでアレンジしました。正直、この手のメロディが美しい曲っていうのは、すでに名唱、名アレンジというものが多数存在しており(アン・サリーさんのバージョンみたいな)、世間的にも「いい曲」として認知されていて意外性がないため、アレンジのモチベーションがなかなか上がらないのです(笑)という事で今回は、徹底的に歌詞の世界観を自分なりに音で表現してみる、という方向でアレンジしてみました。1番2番3番で微妙にコード進行が変わっているのですが、すべて歌詞に基づいて設定してあります。(まあ、ここは自己満足ですがw)もちろん、コードという知識的な話だけではなく、それをどういう音で奏でるか、という所に最も重点を置いています。たとえばベースの「ドッドッ」という基本のパターンの音の長さ、切り方や音色、音の太さなどのニュアンスについてもかなり細かく亮に指定して弾いてもらっています。アレンジというのは単純に譜面にして終わり、という話ではなく、「それをどう自分の中で消化して演奏するか」という所まで含めたものだと思うのです。

しかし、この佳代ちゃんの歌の美しい事と言ったら・・・このCDの中で最も色気溢れる1曲になっているのではないでしょうか。

「5.朧月夜」

蘇州夜曲と同様、名曲すぎてアレンジしたくないという典型的な(笑)曲です。まあこれも佳代ちゃんのリクエストなのでやるしかないですよね(笑)

ずっとピアノの左手が和音で四分打ち(四分音符のリズムで弾くこと)しながら、コードの内声(基本となる一番下の音や、一番高い音ではなく、内部の音)を中心に変化させることで、同じ場所にいながらも情景が微かに変化していく様を表現してみました。こういうのは演奏がとても大変なのです・・・繊細で。中間部は「美しく、変」をテーマに急にテンポを変え(3倍になってます)シーンを変えてみました。エンジニアの水谷さんには「これ以上やるとギャグになるけど、すれすれで面白い」とお褒めの言葉をいただきました(笑)そこから何事もなかったように入ってくる佳代ちゃんの歌(笑)多分ドヤ顔で入っていると思うのでライブの際はそこも含めてお楽しみください(笑)

しかしこれまた、歌素晴らしいですね・・・ため息が出ます。水谷さんも仰ってましたが、歌詞の意味云々を考えなくても、言葉の響きの美しさだけで十分伝わる歌声だと思います。

「6.浜千鳥」

佳代ちゃんの同郷の高知出身の作曲家、弘田龍太郎の地味ながらに味わいのある名曲。構成もとてもシンプルなので、まずアレンジとしては場面の変化をつけるのか、一つの流れとしてとらえるのか、という事になるのですが、今回は一つの流れとしてとらえつつ、アクセントを置いてみようという事で、セクションの切り替わりに3連符をベースとしたちょっとトリッキーなフレーズを置いてみました。浜辺で鳥が群れたり飛び立ったりしているようなイメージです。

全然関係ないですが、原曲を聞いたとき「波の国から生まれ出る」の所で終わりなのかと思ってしまいました(笑)なので、その後も続きがあると感じさせるようなコード進行にしています。

このイントロのピアノ(の最初の3音w)は、今回のアルバムで唯一及第点を与えられるかな?と思っています。音にはスピード感というものがあると思っていて、それは音と音どうしの間隔によるスピード(いわゆるテンポ的なもの)ではなくて、1つの音自体がもつ推進力とでもいいますか、明確にどこかに向かうのかという意思が感じられる音という意味なのですが、それはバラードでも同じで、「スピード感のある音」で奏でられる音楽が自分の理想なのかな、と。もちろんまだまだなのですが、音楽を続ける限りは追及していきたいですね。

というわけで今日はこのへんで。

 

 

 


菅原 敏(Pf,Key)

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